0403〜0407のこと
高校の時の古典の教員が和歌は和歌だけじゃわかんない、なんて言ってた。31音で伝えられることなんて限られているからちょっとした前後のつながり話をのせる。作品の自己解説ほど野暮でかっこ悪いものはないけれど誰かが歌をよむヒントにでもなったらうれしい。
0403
昔読んだなにかの小説(たぶん村上春樹)で「隣で寝ていても目を瞑るのはひとりだ」みたいなセリフがあった。椿は花びらは散らずにくびごと落ちる。公園にさく椿の花を見て同じ株に咲いている椿も落ちるときはひとつづつなんだよな、なんて思った。
0404
ピエール瀧が釈放された日。恋人が翌日誕生日のぼくに早めのおめでとうラインなんかをくれたりしていた。不意に「夢でkissだね」なんて話をして、これまでの歳月があるからこそこの一言で伝わるものがあるんだよな、と思った。
0405
21歳の誕生日の日。なんだかんだ1番祝ってくれたのは母親だったのかもしれない。4月あたま生まれのぼくの誕生日は桜と結びつけられがちである。いつまでも大人にならないぼくを見て母親は何を思うのか、なんて考えてて歩いていたらガラスに反射する満月が見えた。しかしそれは満月ではなくただの飲食店の照明だった。
0406
1日遅れの誕生日プレゼントってことで恋人がまあまあ高い天ぷらを奢ってくれた。昼じゅうひとりでフランクオーシャンを聴きながら作業していてかなり内省的な気持になっていたが美味しいものを共に食べて回復。白魚の海苔巻きの天ぷらを食べたがひとつで何十匹もの白魚が使われていて命を感じた。それを食べて我々は生きている。
0407
1日中家にこもって過ごした。アイドルの卒業映像をYouTubeで見て感動する。ぼくもああなりたい。買ったきり聴いてなかったレコードをたくさん聴く。明日からもやっていくしかない。
id:koiiiiikeでした