みんなの日記

みんなでつくるひとつの日記

引越しをしたことがない 前編

id:koiiiiikeです。正確にはないわけではないんだけれど3歳の頃に同じ学区内で引っ越しただけだからノーカンみたいなものだ。転校もなければ県外受験もないしもちろん知らない街でひとり暮らしの経験もない。
3月ももう終わろうとしていて、SNSを見ていると様々な引越し投稿を見る。人々は今まで慣れ親しんだ土地や友人に別れを告げてたった一人で街を出ていく。ぼくはそんな姿に憧れるのだ!

ぼくの住んでいる辺りは転勤族が多い街で、小学生の頃なんかは年にひとクラス5人転校して5人転入してくるなんていうのも珍しいものではなかった。子供たちも(ぼくのことだ!)みんなそれに慣れっこで去るものがいればそれを見送り、入ってくるものがあれば温かく迎え入れるような感じだった。ぼく自身も親しい友人との別れを数多く経験し、(毎回見送る側ではあったが)ひとしきり悲しんだ。しかしその悲しみは一週間も過ぎればなくなり、ぼくらはぼんやりとそのことを忘れていった。
見送られる側の方がどのような気持ちで昔の友人との気持ちに折り合いをつけ、どのようにして既に出来上がっているコミュニティのなかでうまく居場所を見つけるのか、その方法については全く想像ができない。きっと新しい友人と遊ぶための待ち合わせ場所に行くのだって一苦労だったのだろうな。今まであったものではなく、全く知らない土地や人を自分の物にしていく感覚だろう。そんな感覚を持てる環境に強制的になるということが!ぼくを異常に憧れさせ!なにかを駆り立てるのだ!

 

予想以上に長くなった、後編に続く。